クラウトロックの代表的バンド!AmonDuul(アモン・デュール)
1967年頃に結成されたヒッピーコミューン「アモン・デュール」。
ドイツ各地を転々として演奏活動をしていた彼等。
1968年に方向性の違いから二つに分裂します。そのうちの片方、
Amon duul。
分裂するまで作品数は少ないけど存在感抜群。
AmonDuul(アモン・デュール)分裂前のアルバム4枚
Psychedelic Underground(’69)
反復される唸り声と、ジャキジャキした耳障りのギターのリフ。
リズムとして成立しているのか怪しいドラム。
その全てが混沌としていて、足元から揺さぶりをかけてきます。
1969年という時代にあって決してオーバーグラウンドではない彼ら。
不定形で荒々しい音楽を自由に演奏する事で、精一杯の自己表現をしていた。
この後にもアルバムは発表されますが、このアルバムの時の録音を含めて彼らは、2回しか録音をしていないようです。
やりくり上手…!
Collapsing (’69)
前作のリリース時の録音からのアウトテイク。
一曲目からソリッドなギターサウンドでハード。
鋭利に突き刺してくるサウンド。
ギターバリバリの一曲目から突き刺さります。
アウトテイクにして、このクオリティになっているのが恐ろしい。
1stの時点で長時間のセッションを切り取って製作されたもの。
どこをどう切り取っても良さそうなものですが、それが絶妙に楽曲の形を為している。
Paradieswarts Duul (’70)
3rdアルバムにしてもう最後のオリジナル作品です。
1stの時とこのアルバムを収録した時の二つしか音源がない彼ら。
本作は前回の録音とメンバーも違います。
それ以上にコンセプトもガラッと変わっている印象を受けます。
混沌としたサウンドから遠ざかった、静かであり音楽的にずいぶんと真っ当。
時代にマッチしているサイケデリック・ロック。
いわゆるガレージ的なサイケではなく、落ち着いた世界観のアシッド・フォーク的作品。
Disaster (’71)
1stの時のまたもやアウトテイク的な、別に録ってあったものの再編集です。
しかもまたもやクオリティは落ちていない。
もちろん似たテイストではあるんですが、これは2ndよりも1stにまた近付いてカッコいいです。
残り物ではない、間違いなくこのために作られたと思わせてくれる楽曲達です。
それほどにセッションの内容が濃密で、アイデアに溢れていたんだろうな、と。
しかしこのアルバムはメンバーの許可なくリリースされたものなのだとか。
むむむ。。。
音楽を通して混沌とした世界観を生み出した。
そこからメンバーもバラバラになってしまい、権利までバラバラになり切り売りされている。
そのことも含めての混沌、時代や思想全てを混沌に帰結させてしまう彼らの豪腕か。