クラウトロックの代表的バンド!AmonDuul(アモン・デュール)
1967年頃に結成されたヒッピーコミューン「アモン・デュール」。
ドイツ各地を転々として演奏活動をしていた彼等。
1968年に方向性の違いから二つに分裂します。そのうちの片方、
Amon duul。
分裂するまで作品数は少ないけど存在感抜群。
AmonDuul(アモン・デュール)分裂前のアルバム4枚
Psychedelic Underground(’69)
反復される唸り声と、ジャキジャキした耳障りのギターのリフ。
リズムとして成立しているのか怪しいドラム。
その全てが混沌としていて、足元から揺さぶりをかけてきます。
1969年という時代にあって決してオーバーグラウンドではない彼ら。
不定形で荒々しい音楽を自由に演奏する事で、精一杯の自己表現をしていた。
この後にもアルバムは発表されますが、このアルバムの時の録音を含めて彼らは、2回しか録音をしていないようです。
![よう](https://ymsy2021.org/wp-content/uploads/2021/06/img_0830.jpg)
やりくり上手…!
Collapsing (’69)
前作のリリース時の録音からのアウトテイク。
一曲目からソリッドなギターサウンドでハード。
鋭利に突き刺してくるサウンド。
ギターバリバリの一曲目から突き刺さります。
アウトテイクにして、このクオリティになっているのが恐ろしい。
1stの時点で長時間のセッションを切り取って製作されたもの。
どこをどう切り取っても良さそうなものですが、それが絶妙に楽曲の形を為している。
Paradieswarts Duul (’70)
3rdアルバムにしてもう最後のオリジナル作品です。
1stの時とこのアルバムを収録した時の二つしか音源がない彼ら。
本作は前回の録音とメンバーも違います。
それ以上にコンセプトもガラッと変わっている印象を受けます。
混沌としたサウンドから遠ざかった、静かであり音楽的にずいぶんと真っ当。
時代にマッチしているサイケデリック・ロック。
いわゆるガレージ的なサイケではなく、落ち着いた世界観のアシッド・フォーク的作品。
Disaster (’71)
1stの時のまたもやアウトテイク的な、別に録ってあったものの再編集です。
しかもまたもやクオリティは落ちていない。
もちろん似たテイストではあるんですが、これは2ndよりも1stにまた近付いてカッコいいです。
残り物ではない、間違いなくこのために作られたと思わせてくれる楽曲達です。
それほどにセッションの内容が濃密で、アイデアに溢れていたんだろうな、と。
しかしこのアルバムはメンバーの許可なくリリースされたものなのだとか。
![よう](https://ymsy2021.org/wp-content/uploads/2021/06/img_0830.jpg)
むむむ。。。
音楽を通して混沌とした世界観を生み出した。
そこからメンバーもバラバラになってしまい、権利までバラバラになり切り売りされている。
そのことも含めての混沌、時代や思想全てを混沌に帰結させてしまう彼らの豪腕か。