ニュー・ウェイヴ代表的バンド|The Pop Group(ザ・ポップ・グループ)
イギリス。ニュー・ウェイヴ。
少し前のドイツ、クラウトロック等と同様にあってないようなジャンルの枠組みから、
多種多様なバンドが世に放たれた一つの潮流。
その中でもある種の極北ともいえる異質さを放ったバンド、
The Pop Group(ザ・ポップ・グループ)。
既成の何かををやろうとしたのか、
そうならなかったのか、できなかったのか。
そうしようとしてできた産物なのか。
とにかくカッコ良いことには違いなく、当時の衝撃をリアルに味わったらどんなだったのか想像したくなります。
この記事では数少ないリリース作品や、中心人物をご紹介しています
The Pop Group(ザ・ポップ・グループ)としてリリースしたアルバム
Y(最後の警告)
79年リリース。
ニュー・ウェイヴ、ポスト・パンクの時代のど真ん中、他の追随を許さない孤高のアルバム。
一聴したときの貧弱な印象もかなり強烈なインパクトの助力に。
当時の音楽シーンにとってはかなりの衝撃だったのでは。
For How Much Longer Do We Tolerate Mass Murder?(ハウ・マッチ・ロンガー)
2ndにして最高傑作。
アヴァンギャルドなサウンドはそのまま、狂暴さも失わず洗練された。
ノイズや現代音楽的な要素も含む。
マーク・スチュワートがこののちに時代の寵児となっていくことがわかる作品。
今でこそサブスクでも聴けますが、筆者が出会った当初はCDが再発さておらず中々聴くことができなかった。
We Are Time
ライブ、デモ、アウトテイクのコンピレーション。
オリジナル・アルバムが少ないバンドの場合、得てしてこの手のコンピがリリースされがち。
それも伝説的なバンドらしさ。
例に違わず、オリジナル・アルバム並みのクオリティに仕上がるもの。
The Pop Group(ザ・ポップ・グループ)の中心|Mark Stewart(マーク・スチュワート)
Adrian Sherwood(エイドリアン・シャーウッド)が79年に設立した、「On-U Sound Records(オン・ユー・サウンド)」から、
Mark Stewart and the Maffia(マーク・スチュワート&マフィア)名義でアルバムをリリース。
ポップ・グループでの活動や、レーベル自体の特色でもある実験的なエレクトロニック・サウンドが特徴。
今も似たような音楽はあるかも知れないが似ても似つかない、本質は全く別物。
一貫している実験的でパンクな精神は唯一無二。
2023年6月に永眠。
The Pop Group(ザ・ポップ・グループ)から派生したポスト・パンク・バンド
Maximum Joy(マキシマム・ジョイ)
ファンク、ダブ、パンクのごちゃまぜになったサウンド。
ある意味ポップ・グループの正統進化ともいえる(?)。
どこかNYのNo waveとの近似性も感じさせる。
Pigbag(ピッグバッグ)
ベーシストのサイモン・アンダーウッドを中心に結成された。
ポップ・グループと比較しても、よりファンキーなサウンドとなっている。
Rip Rig + Panic(リップ・リグ&パニック)
ファンクの要素に、フリー・ジャズの即興性も兼ね備えた。
ドン・チェリーの義娘、ネナ・チェリーを擁する。
どこかスピリチュアルな要素も含んだサウンド。